初企画!OK食材で作った美味しい料理を、思いっきり味わう会、『まんぷくOKレストラン』!!
調理のみならず、企画全体のオーガナイズをつとめた高橋宗一郎さんは、食の道を志し、酪農大で4年間学んだ真面目な若者です。管理栄養士でもあります。
高橋宗一郎さんからの報告です!
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去る5/23、太平子どもの家にて、まんぷくOKレストランを開催いたしました。
29名、12家族(お一人様含)の方が参加して下さいました。
その時の様子、主催者としての想いをお伝えしたいと思います。
天気にも恵まれ、運動会が開催される地域の方は来られなくなってしまいましたが、とても良いレストラン日和でした。
朝からお手伝いに来てくださる方、受付をしてくださる方、原材料のポップを作ってくださる方・・・
本当にたくさんの方に支えて頂き、来て頂いた方みんなで完成させたレストランだったと思います。

私自身、料理についてはまだまだ改善の余地ありだったと自分の仕事ぶりを評価しておりますが、レストラン全体として見た時には、私の思い描いたような・・・それ以上の温かい空間になったと思います。
料理をしている所へやってきて「何作ってるの?」と覗く子や「カレーのにおい」とはにかむ子。
外の公園から戻ってきて「もう我慢できない」と倒れそうな子。
厨房と子ども(お客様)の間に壁がないというのは、素敵なことだと感じました。
「今自分はこの子に、この人に料理を作っているんだ」と、再認識することができるのです。
それは僕にとって「料理を作る相手がいる」という喜び、幸せに直結します。
予定より30分ほど遅れてしまってごめんね。
お腹すいたね。
まずは何から食べようかと目を光らせる子どもたちの表情をゆっくりじっくり見られなかったのが残念です。

食べるという、動物の本能的な欲求を満たす時、人はたぶんとても素直な表情になるのだと思います。
僕は人が食べているのを見るのが好きなのですが、そこにはそういった素直さを見られるからという理由があるのかもしれません。
また、食べている姿は、まさにその瞬間生きている姿なんだと思います。
「食べることは生きること」という言葉、ここ数年で流行文句みたいになってしまって、軽く聞こえるようになってしまいましたが、本質はまさにそこだと思います。
生命維持という意味を超えて、食べ物が持つ力は計り知れないものがあります。
食べることで身体から力が湧く、心が満たされる、それって生きている姿なんだと思うのです。
子どもは遊ぶのも一生懸命、食べるのも一生懸命です。
それが一生懸命生きているように見えるからこそ、僕は子どもの食に関わりたいと思うようになったのかもしれないです。
そう感じました。
さて、今回のレストランでも、子どもたちは一生懸命食べていましたよ。
「カレー辛かった!」すれ違うたび、怒ったようにそう報告してくる子は、お母さんによると何度もおかわりして食べていたのだとか。
見る度にペンネを皿に盛っている子は、何度も何度もペンネをおかわりして、同じ年頃の子に「ペンネ小僧」と呼ばれていました。
さつまいもばかり食べる「いもおんな」もいました。
台所にお皿をさげにきて「まんぷくレストランだからまんぷくー!」と言ってくれる子もいました。
まんぷくで、お昼寝した子もいました。
さつまいものデザートは、出せば出すだけなくなるという人気ぶり。
ちょっと甘さは控えめで「もう少し甘くていいな」という子もいましたが、それでもいつの間にか皿は空。
このレストランを久しぶりの外食として、指折り数えて待っていてくれた子もいたそうです。

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そして、食後は走り回ったり、外の公園に出て行ったり。
僕も調理スタッフから保育モード(?)になって、馬跳びをしたり戦ったり。まさに本気のあそび。
合間でカレーをかき込みました。


キッチンで少し休憩をとっていると、まだ食べている人の会話や食器の音、外から聞こえてくる子ども声が聞こえてきました。
子どもの家は温かみのある木の空間です。
そういったことが相まって、自分が今まで目指してきたものがここにあるという思いになりました。
その場に自分がいられたこと、特に料理を作る側としていられたことは、とても幸せに感じました。
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食後は来て下さった方の感想をお一人ずつ伺いました。
料理についての感想、場についての感想、食べ物に関する日頃の思い、食べ物が絡んだ震災後のエピソードなどを話して下さいました。
「外食好きだったのにずっと行けてない」
「行っても、産地を聞いてメニューから選ぶのは疲れる」
「中国の物ではないですよ国産ですって……それが困るんじゃい」
人それぞれOKのボーダーは違い、これを読んでくださっている方の中にも、「興味はあるが基準が緩い」と感じた方がいらっしゃると思います。
いずれはそういった方にも来て頂けるような場にしたいと思いつつ、
今回のレストランで、皆さんが求めるものを少しは提供できたのではないかと感じました。
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何人かの方が「まんぷくOK食堂だと思ってた」とおっしゃっていましたが、それもありかもしれませんね。
僕は、家庭料理の延長ではなく、外食の一つとしてとらえてもらえるような場にしたいと思い、レストランという言い方をしていましたが、レストランでも、食堂でも良いのです。
来て下さった方が心置きなく、あるものを全部食べられるという、本来のレストラン、食堂で当たり前のことができる場をこれからも作っていきたいと思います。
最後はみんなで片づけにご協力いただき、まだ残っていた料理をお惣菜として販売しました。
ご飯は予想以上に残ってしまったので、無料でお配りしました。
僕自身、ご飯への思い入れが強く、ご飯が足りないことだけは許されないと思い、たくさん炊いたのですが、もう少し加減しても良かったのですね。

長々とした文章にお付き合いいただきありがとうございました。
「またやってください」と言って下さった方が何人もいらっしゃいました。
本当にありがたいことだと思います。
ぜひ、またやらせて頂きたいと思います。
次もバイキング形式にするのか、場所はまた太平こどもの家なのか、探り探りではありますが、今回で学んだこと、皆さんの求めるものを整理して、再び計画しようと考えております。
今回のレストランに来て下さった方、来ようとしてくださった方、次は行くぞと目をギラギラさせて下さっている方、陰ながら応援してくださった方、本当にありがとうございました。
みなさんに料理を作らせて頂いたこと、子どもたちの笑顔に関わらせて頂いたこと、本当に幸せに思います。
(道民サポーター・高橋宗一郎)




























































