【語り場】「離乳食で調べだして、放射能汚染の深刻さに気付きました」 東京からののぞみさんが語りました!

「頭おかしいのか?宗教か?」と言われ・・・

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8/27、札幌市の中学校で、のぞみさん(東京から避難)のお話し会が行われました。
タイトルは「わたしたちはここにいるよ」。
呼んでくださったのは「札幌市母と女性教職員の会」の皆さん。
聞き手は道民サポーターの津田光子さんです。

初めて人前で語ったというのぞみさんですが、堂々として、落ち着いた語り口でしたよ。
3.11からの4年間、その素晴らしい生き様を率直に語ってくれました。

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東京での3.11。しばらくは放射能汚染のことをまったく気にしていなかった。

子どもが生まれ、離乳食のために調べだして、初めて放射能汚染の深刻さに気付いた。

放射能を気にしていることを、半年以上誰にも(夫にも親にも)言えなかった。

避難するときに、まわりには全く理解されなかった。
「みんなが頑張っているのに逃げるのか。頭おかしいのか?宗教か?」と言われつらかった。

2012年末に持ち家を処分して、避難できるようにした。

最初は母子避難で来たが、あとから夫が仕事を辞めて合流してくれた。

チーム☆OKに出会い救われたので、恩返しのつもりで、まちなか班などの仕事をしている。

チーム☆OKではいろんなことをやらされる(笑)ことで、自分が成長していて、それがうれしい。

避難はつらいことだけど、北海道に来れて、素晴らしい出会いがあって、それは本当によかったと思っている。

そんなお話しを、落ち着いて、しっかりと語ってくれました。

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給食・修学旅行・・・素晴らしい先生方!

のぞみさんのお話のあと、参加者との質疑応答、感想を聴きあう時間がありました。

そこでは給食、修学旅行の話が出てきました。
チーム☆OKメンバーから、「給食が安全ではないのでお弁当にしています」「修学旅行で関東東北にわざわざ行かせるのが心配」などの声が上がりました。

「会場にいるのは現役の先生方。果たしてどんな反応かな~?」と思いましたが、なんと、その反応は思わぬものでした。

ある先生は

「親御さんが何を想っているか、何を心配しているか。教員も言ってもらって勉強になります。ぜひ率直にお話ししてください。一緒に考えましょう」。

ある先生は

「わが子の修学旅行が東北だったので、校長に保護者として『放射能の危険をどう思っているのか』とかけ合いました。そこで全学年にアンケートを取り、結果、行き先を道内に変えることができました」。
(他の学校ではアンケートの結果、東北になったところもあるようですが)

またある先生は

「いままで『反原発運動をやってきた』と、多少はやってきたと自負しているところがありました。でも、お話を聞いて、全然それじゃあ足りなかったんだな、と反省しました」。

・・・素晴らしい先生方がたくさんいて、感激しました!!
いるんだ!真っ当な先生!
めんどくさがらない先生!

これって、のぞみさんやメンバーが正直に放射能への不安を語ったからこそ聞けた話ですよね。
なかなか理解されないことなので、語るのは怖いものですが、こういう出会いが「語ったからこそのごほうび」なんだなぁと思いました。

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「またギフトをもらってしまった、何て幸せものなんだろう」と

語りを終えて、のぞみさんの感想です。

人生って何があるかわかりません。
東京で暮らしていた頃の私は、初対面の人と話せば緊張のあまり、必ず吃ってしまうくらいの人見知りでした。

なおかつ今思えば恥ずかしいくらい社会的な活動にも全く興味がなく、お話し会というものにも1度も出たことがありませんでした。
そんな私・・・だったのですが。

3.11と出産を経て、たくさんのご縁を頂いて、子どもと一緒に産声をあげた「お母さん」としての私が、赤ちゃんが幼児になるように四年を迎えました。

「その四年間を話してみませんか」と、今回津田光子さんからお声をかけて頂いて、何故かそこには二つ返事で引き受ける自分がいました。

お話し会をやると決まってから、チーム☆OKの大勢の仲間から励ましの言葉をもらいました。
夕方から始まるお話し会なので、何人ものお母さん達が行けなくてごめんねとわざわざメールをくれました。
当日も遠方から、夫婦で、子連れで、1人で…私を応援するためにたくさんの仲間が駆けつけてきてくれました。

そして初めてお会いする方々が。
メモを取り、真剣に耳を傾けてくださいました。
涙を目に浮かべて、何度も何度も頷いてくださいました。

「少しでも聴きたかったんです」と初めて行く場所にも関わらず、足を運んでくれた方の優しい眼差しがありました。
「辛いことを思い出させてごめんなさい」と言ってくださる先生も。

そんな優しい方々に囲まれて、私は自分のことを話しながら
「またギフトをもらってしまった、何て幸せものなんだろう」
と思っていました。

主催してくださいました、札幌市母と女性教職員の会の皆様に心かのら御礼を申し上げます。
お話しすることで辛いことは何ひとつなく、聴いて頂けるということは喜びでした。
そして、皆様との新しいご縁を頂けたことが何よりのご褒美でした。

その素晴らしい方々とチーム☆OKを繋いでくれて、拙い語り手を最大限フォローしてくれた津田さんにとびきりの感謝を。
声をかけてくれてありがとう。

私のかけがえのない人達へ。
いつも支えてくれてありがとう。

おかげで「ここにいるよ」と精いっぱいの声をあげることができました。
またやりたいと思ってしまうくらい、あたたかくて幸せなひとときでした。

人生ってわからないものですね。

(メンバー・のぞみ・東京から原発避難)

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「いや、ちがう。今だからこそ関東だ」

聞き手・津田光子さんの感想です。

テーマ「わたしたちはここにいるよ」はわたしがつけました。

原発事故から5年目。
どんどん忘れ去られていくように感じられる日常で、一段また深い絶望と向き合おうと決めたとき、
仲良しの先生たちからオファーがありました。

「福島を忘れない・・」というテーマで戴いたのですが、
「いや、ちがう。今だからこそ関東だ」と直感し、それならばと、のぞみさんに語り手をお願いをしました。

のぞみさんからは、人生を拓いてきた人の芯を見るような言葉と、
来てくださった方に対する感謝と誠実さがストレートに伝わってきました。
たくさんのOKメンバーが応援に駆け付け、そこには心からの信頼と繋がりをみました。

主催の先生たちからは、じぶんたちに出来ることを当事者の方から学んでやって行きたいと意思がはっきり見え、
彼らも「わたしたちはここにいるよ」と言ってくれている・・と思いました。

「こどもを真ん中にして、お互いに忌憚なく話をしてやって行こうよ」
そんな想い溢れた先生たち。

「是非また、お話し聴かせて下さい」
と本音で言ってくれました。

こどもたちが毎日通う場です。このご縁を大切にあたためて行きたいですね。
のぞみさん、語ってくれてありがとう。

(道民サポーター・津田光子)

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みんなが語り始めた5年目です

思えばチーム☆OKが発足し、すぐに取り組んだ『3.11語り場』は2013年2月から。
原発「自主」避難を語る。
それはそれは大それた挑戦のようでした。

始めたときには名前も顔も出さない、呼ぶ人もクローズドで・・・という緊張感がありましたが、聴いてくれる皆さんのあたたかさに触れ、語り手たちの晴れやかな顔に触れ、ひとり、またひとりと勇気を出してきてくれました。

そんなこれまでの語り手たちのおかげで、またひとり語ることができました。

私たちの語りは続きます。
直近では9月27日、星園祭りで、初めて千葉県から自主避難のママが語ります。
来て下さること、ただ聴いて下さることが、何よりもの応援です。
どうぞ皆さまいらしてくださいね。

のぞみさん、初の語りをお疲れさまでした。
またひとつ、歴史が刻まれました。

のぞみさんの語りが、どこかで、スマホやパソコンを見ている、誰かの勇気になっていることと思います。
のぞみさんが受け取った勇気が、のぞみさんに語らせ、こうしてまた別の誰かが勇気を受け取っていますね。

のぞみさん、語ってくれてありがとうございました!

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