【手記】保養のママに会いに行った、避難ママの想い。

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先日行われたチーム☆OKの「出張語り場in留寿都(ルスツ)村」。
そこでは、NPO法人チェルノブイリへのかけはしさんが主催する、関東東北からの保養プログラムが開催されていました。
その後も、チーム☆OKのメンバー咲絵(さきえ)さん(東京から避難)が、保養のママたちに会いに訪れました。
咲絵さんがその経験を記した手記です。どうぞご覧ください。


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チェルノブイリへのかけはしさんが主催する、関東東北からの保養プログラムが開催されている留寿都へ行ってきました。

行こうと思った理由は、純粋に、会いたい!と思ったからです。私は東京から避難してきたのですが、保養、避難して欲しい気持ちは幼馴染や地元の仲間には、伝えることが出来ません。
その代わりという言い方はおかしいですが、1人でも2人でも、避難したい人の気持ちと向き合いたかったのです。そして、何か自分に出来ることがあればやりたい!やらなきゃ!と思ったからです。

当日は、ボランティアのKさんが迎えに来てくれました。話してみると、Kさんとは以前語り場で少しお話したことがあり、私と同級生ということがわかり、到着まで話が尽きなくて、楽しいドライブになりました。

自宅から約2時間半、保養先の小学校に到着しました。大自然の中にあって、こんな学校に子供を通わせられたらなと思いました。
まず目に入ったのは、校庭のテントの下に干してある洗濯物。玄関先の洗濯機。本当に皆さんが保養に来てるんだと、実感しました。
中に入ると子供達の元気な声。そば打ち体験の最中でした。 602070_545865115479299_1367168102_n

私がお邪魔したこの日は、5組の母子が保養中でした。まだ小さな子供ばかりで、生後2ヶ月の赤ちゃんもいました。
早速2名のママが、私がチーム☆OKのメンバーだと知り、話しかけてきてくれました。
私が住んでいた市と近い、東京のとある市から保養に来た方もいました。

避難したい気持ちを持っていながら避難出来ず、孤独に闘う苦しみを聞かせてくれました。
周囲には全く理解されず、給食や修学旅行に関して一人で学校と掛けあい、怒鳴られ一人で泣いた話など、どれだけ苦しかっただろうと、胸がつまりました。

皆さん保養は去年も参加された方ばかりで、避難するなら札幌がいいと言っていたので、私が札幌に来てよかったと思うこと、母子避難でもなんとかやっていけてることを伝えました。

子供達はみんな元気に楽しく明るくはしゃいで過ごしてるので、ついこれが保養なんだということを忘れてしまいそうになりますが、トイレへ行ってみるとハッと胸が苦しくなります。尿検査用の子供達の尿が、ペットボトルに入れて置いてあるのです。
ふとした時に、保養ママが、「もう少しで、帰らなきゃいけないんだね…」と複雑な心境を話していたり。。
やはり周囲の理解(主に夫)が得られないことが、移住出来ない理由になっている方が多かったです。

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皆さん不安に感じていることは、父親と子供達を離れ離れにしてしまうこと。
私の場合は離婚したから状況は違うけど、離れ離れになっても夏休みとかに会ったり、夫婦仲良く続いている避難者の方もいることや、うちの子供は、最初は父親と別れた後は淋しさとの戦いで泣いて大変だったけど、成長と共に慣れてもきたこと、私は元旦那より何より子供優先にしたこと、自分の子供を守れるのは私しかいないんだと気付いたことなど、色々なお話をしました。

また、子供が大きい程移住は難しくなるので、あるママは4人お子さんがいて、上の子が嫌がっていて悩まれていました。 うちの場合転校は小6の最初でしたが、それでも今友達が沢山出来て毎日楽しく学校生活を送っていることを伝えました。

昼食は打ちたてのおいしいお蕎麦と、モチモチの玄米のおいなりさんです!
お蕎麦のつゆは、大人用と子供用別れていて、子供用には鰹出汁を使用せず、醤油麹を使っているんだと教えてもらいました。

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子供達は夢中で美味しそうに食べていて、それを眺めていると、安心して食べさせられることは、当たり前のようで、今は当たり前じゃなくなってしまったんだと、悲しくなりました。

昼食が終わったと思ったら次はおやつの準備で、この日のおやつは蕎麦粉のガレットでした。
牛乳玉子を使用せず、それでも子供達が喜んでくれるようにと作っている光景に感動しました。 私も頂きましたが、モチモチしていて美味しかったです。 毎日、愛情がこもった、健康を考えた食事を食べてる保養のママが、「高級な母乳♪」と言いながら、嬉しそうに赤ちゃんにおっぱいをあげてる姿が、印象的で忘れられません。

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かけはしの皆さんが子供達に優しく接する姿に、食事作りなどを心を込めてなさっている姿に、私も出来ることをしていこう!見習わなければと強く思いました。

保養生活は、子供達にとっては毎日おもいきり遊べて楽しくいい思い出になるけど、ママ達にとっては、昼寝したいときに出来なかったり、寝坊したくても出来なかったり、1ヶ月ともなると大変なこともあるんだと思いました。
また、受け入れる側としても、大人数の食事作りなど、私が見えなかった部分でも大変なことは沢山あるだろうなと思いました。

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後半は子供達が近づいてきてくれて、少しの時間でしたが一緒に遊びました。

時間が足りず、「体育館に行こう!」「泊って行って!」「絶対また来て!」と言ってくれました。
ママと連絡先を交換し、「きっとまた会えるよね!」と握手して別れました。

そして後日また、息子と遊びに行くことが出来ました。
一緒にお祭りを満喫して、最後のお別れ会にも参加することが出来、避難したいけど出来ないママ達の助けになりたいという思いは更に強くなりました。

今回つくづく感じたのは、仲間の大切さです。
チーム☆OKの仲間と出会う前は、私も何かしたいとこんなに強く思う余裕はありませんでした。
チーム☆OKの仲間と繋がることによって、パワーをもらうと言うか・・・311当時東京にいた私よりも、何倍も壮絶な経験をして避難したにも関わらず、今、元気をくれたり、癒しをくれたり、周りを助ける存在になっていたり、、自分が救われた分、私も誰かの救いになりたいと思うようになりました。

その思いが、留寿都まで保養のママに会いに行くエネルギー、この手記を書かせるエネルギーにもなりました。
子どもを放射能から守りたい、少しでも放射能汚染が少ない場所で暮らしたい。
保養のママも、私たち避難者も、その気持ちは同じであることを改めて感じました。

出逢った皆さんの、避難したい気持ちが周囲に通じて、ママ達が安心して暮らせる場所へ、一日でも早く移住出来ることを願っています。
チェルノブイリへのかけはしの皆さん。素晴らしい出会いの場を作って下さって、ありがとうございました!

チーム☆OKメンバー・咲絵(東京から原発避難)

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